4月例会

テーマ:「こんな授業やってます!」

 新年度を迎えてまもない4月に、いろんな先生方の授業実践を紹介してもらい、ついでに知り合いになって今後の交流につなげてもらえたらということで、ミニレポートによる参加者全員報告の授業実践交流企画を実施しました。

 あいにくのコロナ感染拡大によりオンライン開催となってしまい、実際に顔を合わせての交流とまではならなかったのですが、新学期の忙しい中16名もの先生方が参加してくださいました。本当にありがとございます!また、小中高大とすべての校種が一堂に会しての例会になったことも特筆すべき点だったと思います。

 一方で、「報告時間が短すぎる!」という声も聞かれました。それぐらいどの授業実践も魅力あるものでした。今後の例会で改めて報告の機会を設けたいと思いますので、ぜひともまた報告してください。

参加者の感想

▼Google Formsに寄せられた参加者の感想をご紹介します。

勝村誠(立命館大学政策科学部)

若手・中堅・シニアがバランス良く出席しており、活気があってよかったです。

 川勝先生のi-padをフル活用されている実践報告は新鮮でした。タブレットを持って操作しながら机間巡視して質問を促すという方法、いいですね! 

辻健司(京都市立近衛中学校)

若手のなかにも、タブレットを使いこなしている報告もあったし、苦手やという方もいて、興味深かったです。

 短くていいのですが、ZOOMでも簡単な自己紹介をする場面が欲しかったと思います。画面にはおられたのに、お話しておられない方もいましたので。このアンケートの取り方(Google Forms)も新しいやり方で感心しております。

中妻雅彦(花園大学)

顔を合わせることができても、zoom活用との併用が進むのかなあと感じています。運営が大変ですね。現在、日本玩具博物館にある1920年代から32年ごろの年賀状(村松百兎庵蒐集)を調べています。機会があったら、報告したいと思っています。

 (発表について)校種の違いはあっても、子どものために工夫して実践を進めていることがよくわかりました。タブレットを使うことがどんどん広がっていますが、活用方法と合わせて、功罪について、もう少し考えてみたいと感じました。

川勝沙也香(大阪学芸中学・高等学校)

レポートや論文のようにまとめて報告となると,日々の業務に追われる中で準備するのは,時間的に余裕が無く困難です。今回は普段の授業の様子をそのままに,ということで,短時間で報告の準備ができて,大変助かりました。むしろその方が,リアルで参考になります。教師側は何年も同じ内容を教えるので,飽きてきて,教科書に載っていない史料をバンバン出しがちですが,生徒はいつも真っ新な状態なわけで,教科書の基礎的なことを丁寧に教えてやることも怠ってはいけないな,と改めて感じました。まだまだ6年目で若手(に入るのでしょうか?)なので,向上心を持ち続けるためにも,これからも例会に参加させていただきたく思います。

田中仁(京都府立北桑田高等学校)

オンラインは気軽く参加出来て、忙しくもちょっと顔を出してみようという気になります。

 自分の問題意識からは最後の吉田武彦さんの報告が興味深かったです。地域であれだけの多彩な取り組みとコレクションはなかなか真似のできるものではありません。近年、廃校や統廃合になった学校は三和地域でも他にあると思いますが、そういう学校が持っていた資料は調査されているのか、気になりました。記録や書籍だけでなく、昔その地域で発見された歴史遺物や生活用品の違いなど、色々ありそうな感じがします。

瀬川靖央(大山崎町立大山崎小学校)

オンラインがとても参加しやすくてありがたかったです。テンポが良くてみなさんの話もおもしろかったです。

濵野 優貴(滋賀県立彦根東高等学校)

とても勉強になりました。何より面白い実践報告を聞くと、自分も教材研究、授業準備を頑張ろうとやる気がわきます。今後ともよろしくお願いします。

後藤貴三恵(同志社高校)

 緊急事態宣言下での例会となったので、zoomでおこなわれ、10人の方からこんな授業をしていますという報告がありました。校種も内容も様々で若い方も年配の方も次々と登場してきました。どうしても人数が多いと報告時間も質疑応答の時間も短くなってしまいますが、参加者の多くの方が報告され、盛りだくさんで、こういうやり方も時々であればありだなと思いました。進行役はたいへんだったと思いますが…。

 会場に足を運ぶのが難しい場合でもzoomであれば参加しやすいので、この機会にzoomでの参加のハードルが下がればいいなと思います。

吉田武彦(福知山市立三和学園)

 今、コロナ禍で、オンライン研究会が保障されていることに感謝しています。だから最大限活用しようと思っています。そのためには、書くことまとめることが大切だと思います。

奥村信夫(滋賀大学教育学部附属中学校)

新型コロナ禍に中にあっても,例会を継続して開催されていることに敬意を表します。いつも温かく例会参加を受け入れていただき、感謝しています。年度当初は,4月例会のように一人1報告を行い、実践を交流する意味は大きいと思います。5月以降は,その報告の中でより詳しく報告していただくレポートを選び、1回の例会で2本程度報告、協議していくというやり方はどうでしょうか。

 私自身がいま総合学習およびSDGsに問題関心があり、「総合的な学習(探究)の時間」とSDGsの報告に興味を持ちました。

羽田純一(元長岡京市立小学校)

 久しぶりに参加された方、最近参加し始められた方、そしてベテランのメンバーと、多彩な顔ぶれでたくさんの報告が聞けたいい例会になりました。報告が少なかった場合にそなえて、私も報告を用意していたのですが、そんな心配は吹っ飛んでしまいました。小学校から大学まで幅広い校種の実践が交流され、クイズなどでの導入の工夫、映像を教材として活用した例、今起きている問題を教材にして考えさせる実践等々、内容豊かな報告でした。1人10分程度の報告時間ではもったいないと思いました。一年に一回ぐらいは、こんな例会もよいのではないでしょうか。今回の報告を、またいつか、もう少し時間をとって内容も膨らませて報告してもらえる機会があるのもよいでしょう。地元の乙訓からも若手2人が報告をしてくれたのも、嬉しいことでした。

佐藤昂樹(平安女学院中高)

運営お疲れさまでした。コロナ禍のなかで対応が難しいときにこのような機会があることはとても貴重な会であったと満足しています。

地歴の授業ともどもファシリテーションの時間をみなさん大事にしているだなぁと切に感じました。

砂川真璃(立命館宇治中高)

様々な報告が聞けて、今後の授業に役立てられそうです。ありがとうございました。

菱山充恵(長岡京市立長岡第5小学校)

若い先生方が発表するのは、とても大事だなと思いました。中高の報告は、難しすぎていつも理解できずにいます。

町田研一(立命館宇治中高)

最初は5名に満たない参加者になりそうだったので、120分くらいご報告いただけるかと思っていましたが、日が近づくにつれてどんどん参加者が増え、結局1人当たり10分程度しかご報告の時間を取ることできなかったといううれしい誤算の4月例会でした。

 コロナだ、働き方改革だ、新学習指導要領だと、教員をめぐる環境は過酷さを増していますが、それでも「生徒にいい授業を届けたい!」という意欲を失わず、それぞれの職場でがんばってきた先生方の授業実践に数多く接することができ、とても元気をもらいました。

 特に、業者テストに迎合した教科書べったりの授業に反発して、地元に密着した手作りの授業を子どもたちに届けようとして奮闘されている若手の小学校教員2人の実践は刺激的でした。

 また、今回ご報告いただいた先生方に共通していることは、自らも楽しむ心を失っていないことだと感じました。今度高校で新しく導入される「歴史総合」「日本史探究」「世界史探究」は生徒と共に史資料を読み込んで、歴史研究を追体験する要素が含まれています。これからはまさに生徒と共に歴史学習を楽しめる教員が求められているのではないでしょうか。

 さ~て、明日の授業はどんな授業にしようかな~♪